東方地域に駐屯するガレマール帝国軍の制式刀がコレと推測されます。形状は刀ながらも刃文が存在せず、いわばカタナとサーベルの間の子であり、現実世界での「村田刀(後述)」がモチーフかもしれません。
造つくり。形状から刀を区分けする分類。「○○造」と称される。刺突に向く、斬撃に適するなど、形状ごとに特徴がある。 … 機械による鍛造成型と思われる。
刃やいば。は。切断や刺突に用いられる鋭利な面のこと。また、その面に表れる文様、刃文/刃紋(はもん)のこと。 … 刃文なし。機械処理と推察される。
鐔つば。指の保護などの実用性もさることながら、高い装飾性を持たせられるため、刀と鞘に並ぶ日本刀の重要パーツ。侍のジョブアイコンは鐔がモチーフ。 … 長方形、サーベル風。
柄つか。刀の持ち手のこと。滑り止めを巻いたり凝った装飾を施したり、刀の設計思想や使用者によって特色がある。 … 黒地に金の網目。
鞘さや。刀を収納するケースのこと。入れば良いわけではなく、刀が内部で鞘に直接触れると刃こぼれ等が起き得るため、作成には高度な技術が必要。エオルゼアの刀には保管用の白鞘(しらさや)がなく、すべて持ち運び用の拵(こしらえ)と呼ばれる形状の鞘が付属する。 … 黒地に紅の彫り物。
IL/Lv … 320/70
絡繰 … なし
染色 … 可
入手 … 製作
公式 … 堅鉄打刀

光のあて方を変えつつ、なんとか鎬筋でも見つからないかと探してみましたが、鎬筋はおろか刃文もなく、狭義の「日本刀」には該当しません。刃文のような形状をとる金&黒の部分は刀身と別パーツであり、鋳造した刀身を覆っているのみとなります。

鐔にあたる部分は鞘の金具と互い違いになっているほか、柄もしっかりと作られています。カタナとしてではなく、ひとつの武器としての合理性が美しく残酷なコントラストに……のお話はまた後ほどでしたね!


鞘に彫られた紋章のようなものは、ガレマール帝国に関係する何かとは推測できますが、詳細は不明です。ガレマール帝国の国章は非常にシンプルで、こういうスペースへ彫り込むにはぴったりではと思うものの、そうしなかったのには何か理由があるのかもしれません。
「ガレマール帝国」「ドマ」「侍」などのフレーズが含まれるとついついアングルを誘導されがちではありますが、なかなか存在感のある一振りです。ミラプリ例で挙げた帝国将兵ロールプレイはもちろん、直線と曲線のメリハリあるフォルムを活かしたコーディネートも良さそうです!

寸評でもお話したとおり、ガレマール帝国兵の佩刀とおなじ見た目の刀です。LV式装束とは色味も含めてぴったりですね。奥のナマズは気にしないでほしいっぺな。
ガレマール帝国軍は属州からの徴用兵を多く抱えるため、常に反乱の危険と隣合わせです。ゆえに、出身地と任地をできるだけ遠ざけ、勝手知ったる土地から引き離し、故郷の家族を人質に……という体制。
しかし、だとすればドマ方面軍はそれこそアラミゴなどの西部属州出身者が多く配属される地域であって、ならば「カタナ」を扱える者は少なく、必要性は薄いはずです。行軍や用兵の都合……なんてのも、飛空艇がある以上、ちょっと苦しい言い訳といえます。
あくまで想像ですが、カタナの心得がある現地人……広義で言えば「同族」に、敢えて弾圧や粛清をさせることで、いがみあうように仕向けたのかもしれません。純粋な敵相手であれば奮い立てれども、仲間だと思っていた相手から手酷い仕打ちを受ければ、心はたやすく折れてしまいます。
……かの代理総督は、あれほどまでにドマや侍、家族や絆を憎んでいたのですから。

結果、ドマ方面の治安維持にはドマ近辺の虜囚があてがわれ、制式装備としての「カタナ」が必要となり、ガレマール帝国の技術を用いて作られたのが堅鉄打刀だった……という流れを想像します。
優れた技術により、高レベルで均質な「武器のひとつ」として生みだされた堅鉄打刀。しかしそれは侍衆の「刀」たり得ず、ゆえに「刀のまがいもの」で戦うことを強いられた彼らもまた、魂を削り殺がれながらも帝国に仕えざるを得ない、自らの悲運を呪ったことでしょう。
ですが、ヤンサの地を覆っていたガレマール帝国の支配は打ち払われ、ドマは悲願の復興を果たしました。帝国の襲来と受忍、そして解放へと至る歳月を、時に血に塗れながらも、まさに第一線で見届けてきたこの刀には、帝国とドマの栄枯盛衰、諸行無常、そして回天の念が籠もっているかのようで……。その刀がいまこうして「解放者」の手にあるのは、一言では表せませんが、感慨深いものがありますね。

村田刀・陸軍大刀 - SETO カトラリー
こちらが寸評で触れた「村田刀」です。堅鉄打刀は別パーツでこの互の目を表現しているといえましょう。村田刀は小烏丸(こがらすまる)を強く意識した鋒両刃造であり、その点は堅鉄打刀との違いになります。
狭義でいえば、堅鉄打刀は日本刀ではないと冒頭に書きました。これは現代まで続く……おそらくは悪しき風潮であり、価値観の違いから来るモノです。詳しくは村田刀の開発者である村田経芳(むらた つねよし)および彼の功績のご紹介と合わせていずれといたしますが、古い層の刀剣界隈では、軍刀を「工業製品」として下に見、職人が一本ずつ打ち鍛えた刀だけを「日本刀」と褒めそやす意識があります。
それぞれの是非については、ここで語りきれるものではないため横に置きますけれど、私は「軍刀も全然アリ」派です。……まあ、その、エオルゼアには刀であると断言しづらい域のブツも散見されますしね!
2019.05.12 [刀剣目録] 角尊之剣 「角尊之剣」の概観や寸評、アイテムの来歴や小ネタなど、動画や画像を交えてご紹介。
私の話はさておき、大事なのは、自分の選択だけが正解ではなく、他の選択も正解なんだ!と認められるかどうかです。自分の選んだモノだけに価値がある!と思い込んで安心したいがために、他の人が大事にしているものを貶したらダメでござるよ!
零式や絶に挑むのが楽しいのか、ユーザーイベントやSS撮影会が楽しいのか。もちろん両方楽しんでもいいし、もっと別のことに没頭してもいいんですね。そういう価値観の違い、多様性を大切にしていきつつ、共存共栄していけたら良いなぁと思います!!
₍՞◌′ᵕ‵ू◌₎なんのはなしでござるかァー。
2019年9月6日 … 初版公開。


No comments yet.