1. 随筆
  2. 467 view|最終更新 20/09/29

【三十分一本勝負・第三回】わが衣手に雪は降りつつ。

本記事は、記事執筆時間にリミットを設定し、時間内で一本を書き上げる試みです。設定時間は三十分。取り繕う時間を削ぎ落とし、ダイレクトアウトプット。美奈推したときに五事があっても周星できませんが、

・内容の構想
・タイトル等の記事設定
・この前置き文章

は時間に含みません。勢いばかりでまとまりがない思考の塊を、電脳世界にぶん投げます。過去および未来の同じ取り組みは「三十分一本勝負」カテゴリにございます。というわけで第三回、さっそく参りまする!


雪。私の名前にも含まれている、自然現象によるもののことです。詳細な定義はWikipediaなりをご覧いただくとして、ひとこと「雪」と言われたとき、何を思い浮かべますか。

深々と降りしきる粉雪、見渡す限り凛とした大雪原、轟々と吹き荒ぶ雪嵐の情景。あるいは屋根をきしませるキリキリとした音、踏みしめた際の感触を想起する方もおられるでしょう。雪印乳業など、雪をモチーフとした企業やシンボル、FFつながりでダイヤモンドダストあたりを連想する方もいらっしゃるのではないかな。

「雪」というひとつの単語だけで、このように十人十色の解釈とアングルが生まれます。であればこそ、それぞれの理解に齟齬がないように、人間は言葉を重ねます。どんな存在で、どんな状況で、どんな意味を持つ「雪」なのか。言葉を重ねれば重ねるほど、紡がれる文章の量は増え、解釈の余地は狭まり、相互の理解は深まっていきます。

では、重ねて重ねて重ねきったとして、そのフレーズから思い浮かべるモノは、まったく同じになるでしょうか。私、こうみえて結構なロマンチストですので、個人的には「まったく同じものにはならない」が回答です。

……ロマンチストならまったく同じものになるではないのか、と思われるかもしれませんが、これは脳直記事なので聞いてください。私とあなた、あの人やその人は、別々の人間です。もう少し有り体にいえば、別の個体です。たとえまったく同じと思える人生を歩み、まったく同じような言動をし、ABクイズのように単純なモノなら常に同じ選択をしようと、根源的な部分では別の存在だと考えます。

そうあるはずだと考えるから、私とあなたはそれぞれ違ってそれぞれ良いし、あの人やその人も違う個として尊重できるのだと思うのです。翻っていえば「同じである」ことに安心をしません。必ずやどこかしら、エッセンス程度であってもなにかが違うはずだから。そして、違うからこそ、それぞれの視野や世界は広がりつづけることができると思うのです。それこそが人間の営みだと思うのです。

というわけで、私は「松乃雪」と名乗っていますが、このフレーズから何を想起するかは、私が手綱を握れるものではありません。着物の襲(かさね)の組み合わせを思う人がいれば、岡山の高級そうめんを思い出す方もいるでしょう。あるいは、PSO2のガンナーであった松乃雪を懐かしむ方、FFXIVにおける侍でアウラチャンな松乃雪を連想する方もいらっしゃるはず。無論、それらを踏まえて私が「松乃雪とはこういうキャラだ!」を宣言するのもアリだし、それを参考にするのもしないのもアリなわけです。

空からゆらゆらと舞い落ちる雪のように、揺らぎを含めて、私という存在が皆さんの中に降り積もると嬉しいな、なんて思うせっしゃでございました!25分!

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