11/06、暁月のフィナーレの発売日が延期となりました。当初は 11/23 (アーリーアクセスを含めれば 11/19) だったことを考えれば、まさに直前の変更です。これを受けて各所が大荒れ……になってもいないのは、それだけ FFXIV 開発チームが信を置かれている証左かとは感じます。

しかし、FFXIV の新エピソード発売が商行為である以上、やはり褒められた振る舞いでないのは確かです。吉田 P/D もそのあたりは重々承知のうえで決断されたと推測しますが、今日はそのあたりを少し考えてみましょう。

状況は？

発売予定日の直前となって、発売延期が発表されました。品質を高めるための有期限 (二週間) 延期とされます。明言されている理由は、

・マスターQA期間をクオリティアップで消化したため
・このままでは「安定性」という品質の保証をしきれない

からとのこと。詳細や全文は公式サイトをご参照ください。
→ 拡張パッケージ「暁月のフィナーレ」についての重要なお知らせ (2021/11/06 11:30)

法的には？

私は民法や商法に (も) 詳しくないため明確には言えませんが、今回の発売延期が何らかの法規に違反してはいないと推測します。強いて挙げれば履行遅滞とか信義則 (信義誠実の原則) あたりでしょうが、誠実に状況を説明しており、ダウンロード商品の利用規則も明記されていますし、成立要件は満たさないと思われますゆえ。

また、新型コロナウィルスによる全世界・全社会的な影響下、開発体制への予測困難な影響を看過できません。前述の信義則も事情変更の原則との綱引きになりえます。これがまた延期となれば話は別かもですけれどね。

問題点は？

つまるところ何がマズいのかといえば、正式に発表された日付をズラしたことです。法的な問題がなかろうと、消費者側のパーソナルなエモーション (信頼や感情など) も商売上重要なファクターです。事実としては発売予定日の表示に過ぎなかったとしても、期待させたこと自体が……の主張も消費者の権益といえましょう。

ゆえに、有給取ったのに！業務調整したのに！みたいな主張や怒り、失望や落胆の声はもっともなんですね。冒頭に書いたとおり、そうした信頼を毀損することになろうと、不完全な品質を提供することのほうがより大きく信頼を毀損する、と経営判断したわけです。であれば、そのぶんがっかりするのは当然とすら言えます。

つまり？

コロナで大変な状況のなかで FFXIV 開発チームは頑張りました。頑張りましたが間に合いませんでした。当初の予定をオーバーしたので延期します。

これに対して、がっかりする権利を行使するのは何ら悪いことではありません。無論、それ以上の要求や誹謗中傷がダメなのは言うまでもありませんが。

開発チームの努力を褒めたり労うのが素晴らしい振る舞いなのは言うまでもありません。それと同様に、コロナ下で業務や有給調整をしたプレイヤーの落胆の声も、等しく尊重されるべきと思うのです。落胆しているプレイヤーだって、期待や楽しみが大きいからこそでしょう。そんな方たちへ「開発も頑張ってるんだよ！」と声を掛けるのは、ちょっとかわいそうに感じます。そういうのは控えられると良いかな！

何が言いたいかといえば

1. 大変だろうけれど開発がんばってね！
2. 無理しない程度に「がっかりさせた」と感じた部分の挽回をしてね！
3. がっかりした人にも事情があるのだからチクチクはやめようね！

でござる！！！！！拙者からは以上！！！！！！！！！！！！！！