現実世界にも実存した「ほねしらず」がモチーフです。「ほねふち」ではないでふっち。忍者用装備で、実装時点の刀タイプ双剣では最長の刃渡を誇ります。脇差の両手持ちといった趣。造り込みは実にオーソドックスながら、忍刀として運用されてきたであろう特徴が随所に見受けられます。
造 … 鎬造、大鋒。
刃 … 直刃、先端に矢疵。
鐔 … 八角形、厚め、月の意匠。
柄 … 半ばまで柄巻あり。
鞘 … なし。
IL/Lv … 485/80
絡繰 … なし
染色 … 不可
入手 … NPC交換
公式 … 骨不知
まず目を引くのは大きさ。双剣としては特異なサイズで、これまでに実装された日本刀風・日本刀モチーフの品としては最大となります。打刀より一回り小さいものの、短剣と比べればその大きさは歴然です。
鎬造の直刃、横手筋から先が大きく伸びる「大鋒(おおきさっき)」となっています。先端付近にふたつある疵(きず/傷)の詳細は後述しますが、第一線で活躍してきた刀の証です。若干の錆らしき箇所も見えますが、そういう模様の金属なのかもしれません。
鐔は八角形で透かし彫りが施され、白い月の意匠が印象的。赤と青の文様も鮮やかで、大きな刀身とあいまって、忍者の激しいモーションをよりダイナミックに魅せてくれる逸品と言えましょう。
鐔から柄の中程まで柄巻が施されています。グリップ力が向上し刺突動作を安定させますが、エオルゼア忍者のようにくるくる回して使う際には少しひっかかりを生じさせるのも確か。その折衷案として、場所を限定した実装なのかもしれません。また、柄尻には紐などを通せる小さな輪があります。忍者は小刀を様々な道具代わりにしていたと言われます。これもその一環と推測されます。
忍者が振るう品ながら、一部の侍用刀よりも立派な日本刀ぶりを魅せてくれます。和の趣を重視したい忍者諸氏はもちろん、武士と忍びの二足の草鞋を履く方にもおすすめの逸品です。
骨不知は、現実世界にも存在「した」刀です。というのも、過去の記録は残っているけれど、現時点では行方不明。徳川家→細川家→徳川家と渡ったのちに明暦の大火が発生し罹災・焼失したのではと言われますが仔細不明です。押形なども残っていないため、どのような刀であったかの情報すらありません。とはいえ、「骨を知らない」の異名をとるほどですから、斬れ味は推して知るべし、ですね。
刀身の傷(疵)について。現代において刀を武器として振るうシーンはなく、刀は「美術品」のカテゴリに位置します。そのため、ほとんどのケースで傷はマイナス評価要素なのですが、この骨不知にある傷は、数少ないプラス評価の傷なのです。
これは「矢疵(やきず)」と呼ばれ、飛んできた矢を刀でカキーン!と弾いた際につきます。引き絞った弓から放たれる矢は凄まじい運動エネルギーを持ちますから、生半可な刀はポッキリ折れてしまいます。そのエネルギーをいなせるだけの強靭さを持つ証なのです。副次的に、弓矢を弾けるような使い手が使っていた刀という泊付けにもなります。
忍び働きを終えた際、追手から放たれた矢を弾いて帰還する……まさに忍者と呼ぶべき存在が、グンヒルドの剣のなかにもいたのでしょうね。
2020 年 5 月 26 日 … 初版公開。
骨不知最っ高……
この鈍い輝き……美しい……(恍惚の顔)
にんにん上げなきゃ……
忍者はほかにも吉光に不動に丙子椒林剣なども抱えておりますので、ぜひお手にとっていただければ……そちらも追々ご紹介してまいります₍՞◌′ᵕ‵ू◌₎