一見すると、落ち着いた色合いにも見えますが、刀身を覆い尽くすように錆が生じています。鞘や刀自体は(峰側の窪みはさておき)シンプルな形状で、装備に合わせる自由度は高めのように思います。
造 … 鎬造。
刃 … 乱刃、錆び。
鐔 … 小型円状、鉄製。
柄 … 黒鮫皮、赤糸もしくは革平巻。
鞘 … 石目塗。
IL/Lv … 130/53
絡繰 … なし
染色 … 不可
入手 … 霊峰踏破ソーム・アル
備考 … 透き通る空と色違い、甲人族の刀と同型
個性的なデザインやエフェクトを持つ刀が多数あるエオルゼアにおいても異色の「錆びた刀」です。同型の「透き通る空」に錆びはなく、刃文も直刃である等、単なる色違いに留まらない点も特筆すべきでしょう。
鞘には石目塗が施されており、一見すると革巻に思えるほどの質感となっています。本品にも笄と小柄が備わっていますが、刀身が錆びている以上、それらも錆びてしまっているかもしれません。
錆びた刃からは乱刃の刃文が覗き、在りし日の姿への想像が膨らみます。また、錆びているとはいえどバッドステータスがあったりはしませんから、安心してお使いくださいね。
甲人族の武士も、群狼丸と同じ見た目の刀を帯びています。あくまで見た目が同なだけであり、同一品ではないでしょうが、その生活形態から海に潜ることもあるであろう甲人族の刀に錆があるのは道理ですね。
一方で、なぜ群狼丸がこのように錆びてしまったのか?については、ふたつの可能性を考えます。
群狼丸はひんがしの国から遥か彼方に座する霊峰ソーム・アルにて発見されています。そしてこれと同様に「片山一文字」もドラゴンズエアリーにて見つかっています。片山一文字は、
使い手が西方へと武者修行の旅に出た(~中略~)強敵を求めるあまり、踏み入れてはならぬ場所へと至り、壮絶な戦いの後に討ち死にしたようだ。(出典 – Encyclopedia Eorzea II P.184)
という設定があり、群狼丸も同様の経緯を辿ったのでは……というのがひとつめ。
もうひとつが、人と竜が寄り添いし時代の忘れ形見……の可能性。
ハイデリンにおける刀の発展は、おおよそ現代地球をなぞったものです。日本刀の黎明はおよそ1000年前。竜詩戦争の発端も、同じく1000年前。新しもの好きで好奇心旺盛な侍が、はるか西方の最高峰を踏破せんと遥々旅をし、人と竜が融和する姿に心を打たれ……なんてお話。
後者のほうがロマンチックでありますが、錆の具合とか歴史の正否とか、現実的に考えれば色々と、まぁ、ね!ですが、そういった風に考えたり、想いを巡らせることができるのは悪くないかな、と思います。
2019年6月15日 … 初版公開。
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