花鳥風月

[刀剣目録] 須佐之男太刀

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約11分
動画
静画(ミラプリ/染色例含む)


寸評

極蛮神「スサノオ」から入手できる刀です。彼の兜の緒とおなじ緋色に染められた下緒、銅金物の存在感、最大級の長大さを誇る刀身など、まさに豪壮な一振りです。

形状

菖蒲造
刃 … 濤乱
… 縁金物と一体の透かし彫り変わり鐔。
柄 … 金属製、柄巻なし。
鞘 … 青銅鞘に緋色下緒、スサノオ由来の色。

仕様

IL/Lv … 320/70
絡繰 … なし
染色 … 不可
入手 … バトル/NPC交換
公式 … 須佐之男太刀

検分


菖蒲造です。←をタップorクリックで表示されるとおり、短刀や脇差などの小刀に用いられる形状であり、このサイズ感の刀としては意外な組み合わせといえます。刃文は乱刃ですが、バトルフィールドの天候などを考えれば、多少おおげさだとしても濤乱としたいですね!



出典 – 刀 銘 肥前国忠吉 倶利伽羅 (バーチャル刀剣博物館)
三鈷剣のような形状をした彫刻が刀身に施されています。この須佐之男太刀は「蛮神スサノオがモチーフの刀」と考えられるため、東方地域に伝わるスサノオの意匠、あるいはコウジン族のまじない・信仰的なデザインから来ていそう。ざっと紅甲羅の本拠地を見た限りではわからなかった!

また、刀身の根本には宝玉が嵌め込まれています。宝石には(宝石以外も)詳しくないのですが、多分に願望をこめた推測としては、青翡翠だといいなーなんて。詳細は後述!


鐔は金物と一体化しており、透かし彫りのデザインです。真鍮あるいは銅のような色味。鞘はおそらく青銅と思われ、このふたつはスサノオの纏う鎧と同色になっています。柄巻はなく、飾り彫りが施されていますが、色味と材質が異なるため、握りやすさについてもある程度は配慮されている模様です。


目を引く緋色の布は、スサノオの兜の緒と同色です。ボリューム感を含めて表現されており、下緒(太刀なので精確には太刀緒)としての機能面はともかく、「スサノオをモチーフにした刀」としてのイメージ面はばっちりといえるでしょう。

染色はできませんが、落ち着いたトーンの配色です。また、実装当時から現在まで刀身は最長級であり、帯刀時はもちろん、抜刀時も存在感は十分。女性キャラはもちろんのこと、体の大きな種族の男性が持つと非常に勇壮です。豪神スサノオの豪気さにあやかり、死地すらも愉しみながら戦い抜きたいですね!

逸話


世界設定資料集Vol.2にて、ゲーム内におけるスサノオ神話が語られています。

コウジン族が呼び降ろした豪の神。三種の神器に宿っていた八百万の神の一柱であり、海の神としての顔も併せ持つ。戦をも祭りと愉しみ、挑むものには容赦なく、神剣「アメノムラクモ」を振り下ろす。

東方地域で信仰される八百万の神の中でも、豪神スサノオは特に名が知れた存在である。この世が形作られた後、昼と太陽を統べる神「アマテラス」、夜と月を統べる神「ツクヨミ」に次いで生まれたスサノオは、やがて海を統べる存在となった。また、スサノオには英雄としての側面もあり、人々に仇なす悪しき者が多かった神代において、さまざまな怪異を討ち倒し、冒険を繰り広げた。その中で手にした品のうち、もっとも力あるものとされているのが、宝鏡「ヤタノカガミ」、宝具「ヤサカニノマガタマ」、そして神剣「アメノムラクモ」の「三種の神器」である。

日本神話をベースに、エオルゼア風エッセンスを加えた「ひんがしの国神話」があるようです。しかしご存知のとおり、蛮神召喚は「召喚者の願い」に依存します。スサノオはもちろん、ツクヨミについても、召喚者の願望や偏見が入り込む以上、神話で語られた存在そのものではない点に留意すべきでしょう。

そのうえで、自らの大技を受けきった冒険者に「凌いだか!いや見事なり!」と称賛をあびせる姿は、背後に流れる祭囃しとあいまってなんとも異質です。おそらくは「八百万の神」の一面、様々なタイプの神が住まうひんがしの国を表現するための一環でもあったのかな、と考えたりします。

小話


小話ひとつめ。なぜ菖蒲造が意外なのか。

菖蒲造は「刺刀造(さすがづくり)」とも呼ばれるとおり、刺突に向いた形状をしています。一般的な鎬造と比べて刃が薄いためですが、これは斬撃時に曲がりや折れが発生しやすいという構造的欠点でもあります。そのうえで、これほど長大な刀で「刺突重視」か……と、ここまで書いて気付きました。

えおるぜあ、こんな長さの刀で突いても貫けないほどデカい敵(的)ばっかりでござるな!?

現実世界のように標的が人間だけなら、このサイズの刀は「薙ぐ」のが効果的であり、菖蒲造とする理由に乏しいでしょう。しかし、えおるぜあに蔓延るやたら巨大な魔物であったり、なんかヌルヌルしている妖異であったり……そういう連中と対峙するならば、表面を切り払うより、長大な刀で突き貫いて抉り捻るほうが有効といえます。エオルゼアの刀剣として、実用をよく考えられていたわけですね₍՞◌′ᵕ‵ू◌₎なっとく!

ちなみに、同じく極スサノオで入手できる暗黒騎士武器「須佐之男大剣」は、神剣「アメノムラクモ」をモチーフとした両手剣です。世界設定資料集においては「刀」カテゴリでも紹介されており、つまり暗黒騎士は暗黒武士で侍です。


出典 – 糸魚川ヒスイ:入コン沢の青翡翠の勾玉 (猫車通信)
小話ふたつめ。なぜ青翡翠だといいなーと思ったのか。

日本は「翡翠文化の発祥地」といわれるほど、古く(5000年以上前)から翡翠に親しんできました。その中心地がいまの新潟県・糸魚川周辺であり、糸魚川を発祥として日本全国に広まっていったとされます。日本神話の重要スポット……というか総本山の出雲大社からも、糸魚川産とみられる翡翠の勾玉が発掘されています。翡翠文化は断絶状態に陥った時期があり、そこからの復興なども面白いのですが、きょうのところは横におきまして。

翡翠の勾玉といえば、緑色を連想する方も多いことでしょう。私もそう。しかし、糸魚川翡翠においては、緑色の翡翠よりもさらに希少なものとして、上で引用させていただいた「青い翡翠」が存在するのです。ひとつめの小話のように、現実世界とエオルゼアで異なる背景があるのは当然ながら、ヤサカニノマガタマ(八尺瓊勾玉)が存在するように、なんらかの共通項はあるだろうと感じてしまうわけです。

スサノオを奉るコウジン族、なかでも冒険者と交流をもった碧甲羅は、珍重な物品による「縁(えん)」を尊ぶ部族です。彼らが、コウシュウ産の物珍しい翡翠を見たとき、スサノオとの「縁」を想起したとしてもおかしくはありません。そして、スサノオをモチーフにした刀として、菖蒲造の段でお話したように、実用面を満たしたうえでコウジン族の「縁(えん)」の概念を織り込んだ。

……そんなふうに作られていたらいいなって思ったのでござる₍՞◌′ᵕ‵ू◌₎おしまい。

2019年11月15日 … 初版公開。

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