堅鉄打刀と同型異色の一振りです。地の色こそ異なりますが、染色するとほとんど同じカラーリングとなり、遠目には見分けがつかないほど。堅鉄打刀は原初世界、硬金打刀は第一世界で作られた刀で、異なる世界で似た刀が作られるファンタジーに想いを馳せられる逸品です。
造 … 機械などによる鍛造成型っぽい。
刃 … 刃文なし、機械処理と推察される。
鐔 … 長方形、サーベル風。
柄 … 緑地に濃金の網目。
鞘 … 緑地に金の彫り物。
IL/Lv … 395/72
絡繰 … なし
染色 … 可
入手 … 製作/クエスト/NPC販売
公式 … 硬金打刀
形状などは堅鉄打刀の紹介記事にてほとんどお話しておりますので、そこをベースにご紹介。
狭義では「日本刀」に該当せず、折り返し鍛錬以外の製法で作られたように見受けられます。しかしながら、侍や刀鍛冶がいまも存在する原初世界ではなく、それらが失われた第一世界で新たに作られた刀ならば、折り返し鍛錬のノウハウがないのも当然です。ある意味で自然な成り行きとも言えましょう。
堅鉄打刀はガレマール帝国と紐付くため、あくまで推測ながら、破壊の文脈で「侍への挑戦」と評しました。この硬金打刀は、失われた文化の再興という文脈で「侍への挑戦」なのかもしれません。
彫り物と思しき箇所は金色の鍍金(めっき)が施されており、染色しても変化しない点を含めて堅鉄打刀とおなじです。あちらは赤色……警告色の鍍金ゆえ、多少なりとも威圧感を醸し出していましたが、こちらは比較的落ち着いた印象を受けます。
製作品でショップ販売あり、かつメインクエストの進行過程でも取得できるため、汎用品的な位置づけなのは間違いありません。それでも、背後のストーリーを夢想し、この刀を握るのも良いのではと思うのです。
エオルゼアを含むファンタジー世界には、様々な架空の物質があります。名前からは硬度を増した金と読み取れますが、そもそも「硬金」とは何か。硬金打刀はディープゴールインゴットを主体とし、その素材は硬金鉱と銅鉱。つまり銅添加金。硬さ強さが著しく向上するらしく、刀の素材に適しそうです。
……などとリアル寄りの推測も楽しいのですが、Truegold Ore(硬金鉱)の英語ページに興味深い記述がありました。
A decent-sized piece of rock containing the metal truegold, both harder and more colorful than standard gold.
訳: 標準的な金よりも硬く色鮮やかな金属のトゥルーゴールドを含む、ぼちぼちな大きさの鉱石。
トゥルーゴールド、という金属が第一世界にある……で終わらせても良いけれど、ふと「愚者の黄金」こと黄鉄鉱(パイライト)を思い出しました。鮮やかさはなんとも言えませんが、モース硬度は金より高く、金と非常によく似た色味をしています。
ただし、「愚者の黄金」の呼び名通りありふれた金属で、エオルゼアにも実装されています。ほぼ捨て値で取引されているあたりも現実に近い。しかし、光の氾濫を経た第一世界では変性が起きて……などの補完設定を考えるのも良さそうですね!
2020 年 5 月 22 日 … 初版公開。
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