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  2. 6252 view|最終更新 20/03/29

[刀剣目録] 機工刀【律】

動画
静画(ミラプリ/染色例含む)

寸評

機工城アレキサンダー零式:律動編4層で入手できる刀です。コンテンツにちなんだアンプルの絡繰がかわいらしい(?)。ダマスカス紋様や絡繰の派手さと、喰出鐔や長い刀身の涼やかさが同居する一振りです。

形状

鎬造
… ダマスカス刀剣風の木目紋様。
喰出鐔、何らかの意匠。
… 金属、茶色染皮の諸捻巻か。
… 黒塗木、金の装飾、アンプルのギミック。

仕様

IL/Lv … 245/60
絡繰 … あり
染色 … 可
入手 … バトル/NPC交換
公式 … 機工刀【律】

検分


後述のとおり、ダマスカス鋼あるいはダマスカス鋼から作られた刀剣に類する場合、厳密には「日本刀」ではありません。が、エーテルさえあればなんとでもなるエオルゼア世界、あまり細かなことは気にせずに参りましょう。木目のような紋様は美しく、とても目を引きます。


紋様や地の色などの兼ね合いで非常にわかりづらいのですが、鎬造であることが確認できます。つまりコレはダマスカス・カタナ。ワオ……サムラァイ……!!


鐔は若干小ぶりな丸形です。喰出鐔か否かで悩みましたが、どちらでもよさそうなので併記するズルを働くでござる。なんらかのデザインが彫り込まれていることは間違いないのですが、それが何かは調べがつきませんでした。アレキサンダーあるいは青の手関連、はたまた何か別のモチーフか。


柄はおそらく鐔と同じ素材でできており、吉岡染の革あるいは布を柄巻としているようです。割と光沢が強いので、なんらかの金属である可能性もあります。


最大のポイントはこの装飾とギミックでしょう。まさしくアレキサンダー律動1層。


染色ではアンプルとダマスカス紋様部分が変化します。アンプル部分は若干黒みがかった色となりますが、おおむね指定通りに染まります。刀身は、メタリック系も視認できるくらいには素直な発色です。

中近東風の刀やサムライのイメージであったり、洗練された派手さであったり、あるいはゴリラパワーを手にした気分になりたい方にはオススメの一振りです!

逸話


ダマスカス鋼およびダマスカス刀剣、そしてアレキサンダーのお話。本家本元、正しく「ダマスカス鋼」と呼ばれるものは既にロストテクノロジーであり、現時点では再現が不可能であるとされます。いずれ解析と復元ができるかもしれませんが、現代地球の技術では到達していない地平。

巷で売られている「ダマスカス包丁」などは、それっぽく再現した別物です。もちろん、現代技術の範囲で似せるためには高級かつ高質な加工が必要であり、結果として一般的な刃物より切れ味が良いとされます。実際、ダマスカス包丁は切れ味が良い印象はありますね。

現代ダマスカス鋼によるナイフ類の製法と玉鋼による日本刀の製法(折り返し鍛錬法)は「多層構造の鋼」という共通点があり、ファンタジー的なセンス・オブ・ワンダーの一種、日本刀に融和しうる要素として取り入れられてきた歴史は納得がいきます。ちなみに「関孫六のダマスカス包丁」なんて中二病の塊みたいな商品が実在します。ワオ……サムラァイ……!!

ただやはり、製法が似ているとはいえ別物です。桃山時代~江戸初期にかけて南蛮鉄が流通した際に天竺産ダマスカス鋼が流入し、それを素に刀が打たれた……なんて可能性は無きにしもあらずですが、折り返し鍛錬の過程で紋様は消えちゃいます。というわけで残念ながら、素材として含まれるモノが存在する可能性はあるものの、ダマスカス鋼100%の日本刀は存在しないと考えられます。

ですが、それはあくまで現代地球でのお話。エオルゼアにおいても同様である保証はどこにもなく、むしろダマスカス鋼が今後ふつうに登場する可能性は大いにあります。そのうえで、ダマスカス鋼の存在が確認されないなか実装されたこの刀は、エオルゼアにおいてもオーパーツだったのではないでしょうか。

……しかし、驚愕の技術力を誇る青の手や、時の翼を広げたアレキサンダーであれば、あるいは。

この刀の来歴は判然としません。長々書いてきた私の推論が合っているかも不明です。ですがおそらく、人智を超えた異形の技術、もしくは時を超えし機工城のどちらかによるものでしょう。その判断は、各人の望むように……としておきましょうか!

小話


アレキサンダー律動編1層では、この刀の鞘にあるアンプルのギミックを処理することで、ゴリラに変身できます。ゴリラになります。ゴリラになって爆弾をぶん殴って吹っ飛ばす……のですが、文字だけだと何が何やらでござるねコレ。しかしこれがエオルゼアにござる。

というわけで「ゴリラ」と「侍」の関係について。昨今、白魔道士さんが「ゴリラ」と呼ばれることがあります。かつてストンジャ(いまはグレア)を連発する姿が「岩を投げてくるゴリラのよう」として蔑称的に広まったフレーズですが、実は、違うんです。以下、博物学者ホ・ラフキの手記から抜粋します。

「ゴリラ」とは、かつてひんがしの国やドマに仕えた「護里等(ごりら)」と呼ばれる侍衆が語源である。護里等は、賊の脅威に晒され、それでいて食料供給 = 国の維持発展には欠かせない農村や漁村などのり、ときには民とともに収穫に精を出すした。都の防人と比べれば働きぶりは地味に映り、脚光は浴びず、それでいて事変があれば糾弾を受けるという立場であったが、その役割、影響力、重要性はまさしく国家の生命線であったといえる。
(中略)時は流れ、護里等もその姿を変えた。国家の生命線からパーティの生命線の役割を担うようになり、護るべき対象は人里から仲間数名となった。それでも彼ら彼女らは、自身の護るべきものを護るため、その力を振るうのである。

はい、つまり白魔道士は侍です。いいですね。侍です。

2019年11月6日 … 初版公開。

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