年季の入った「サムライブレード」です。純然たる日本刀ではないものの、名の通り「サムライブレード」としてはクラシカルかもしれません。ソードブレイカーのような機構が特徴的な一振りです。
造 … 菖蒲造 風のフォルム。
刃 … 折り返し鍛錬 ではなさそう。
鐔 … ソードブレイカーっぽい。
柄 … 柄巻 や 目貫 なし、黒塗り木。
鞘 … 鞘尻 等に 金物。
IL/Lv … 580/90
絡繰 … あり
染色 … 不可
入手 … 製作
公式 … クラシカル・サムライブレード
刀身の形状的に、折り返し鍛錬 で打たれた刀ではなさそうです。長大で反りがある細身の刃ではあるものの、その点で厳密には日本刀ではないといえます。でもこれは「サムライブレード」ですのでね。
特徴的なのは、刃側についたソードブレイカー的な機構。一般的な「刀」と考えれば特にその場所に違和感を覚えるパーツですが、そのあたりは小話にて。単純に 護拳 的な捉え方もできます。唐鐔 っぽく見えるパーツは、青白く明滅します。
鞘はメンピサン材を黒く塗ったと思われる材質です。メンピサンはインドネシア特産であり、ラザハンの趣がある……かもしれません。鞘尻 などに細やかな装飾が施されています。11個の丸がなんとも意味深ですが、それはさておき宝玉部分は明滅します。
こうして見ると、柄巻 はありませんが握りづらいほどでもなさそうです。その代わり、柄尻 はだいぶ鋭利なため、気をつけないと取り回しの最中に自分にサクッと刺す恐れがあります。要注意にござる。
「黒ベースで金装飾」は汎用性のある組み合わせゆえに刀でも競合は多めです。比較的スレンダーかつリアル系な個性のため、どの種族でも合わせられますが、エレゼンやヴィエラの侍にはしっくり来るかもしれません。染色できないのがちょっぴり残念ですが、いろいろなモノに収まれる一振りかと存じます。
「日本刀」はなかなかに繊細な武器です。へっぽこが使うと簡単に刃毀れをさせますし、戦場においても斬れ味を保つには卓越した技量が求められます。鋭く研ぎ澄まされるがゆえに側面からの衝撃には弱いため、ちょっと斬りつける角度が悪いだけでも冷や汗モノです。斬られた側は汗どころではありませんけれど。
であればこそ、刃側で攻撃を受け止めるような構造は日本刀として考えづらいのです。時代劇の殺陣はあくまで華やかなフィクションゆえ。ガキンッと受け止め鐔迫り合いから相手の得物を絡め取る!というのは、運用としてミスマッチなんですね。
その文脈で「サムライブレード」。日本刀なんて概念が生まれるずっと前、クラシカルな刀はもっとシンプルだったとされます。スマートに斬り払うのではなくワイルドに叩き込んだのだと。防具ごと斬り結べる名刀もありましょうが、大抵の足軽には無縁の世界です。さらに相手も防具はつけているのなら、質量の塊でブッ叩くのが早いわけです。日本刀として洗練される前、刀の在り方を垣間見せてくれる一振りです。
よって、刃物ながら割と鈍器寄りであろうサムライブレードであればこそ、この構造を持っている根拠になるのかな、と思うのです。
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