1. 刀剣目録
  2. 5967 view|最終更新 20/03/31

[刀剣目録] アイスクーネ

動画
静画(ミラプリ/染色例含む)

寸評

「極ハーデス討滅戦」にて入手できる刀です。毒々しい色使いと刺々しいフォルムの威圧感が強烈。形状こそ刀に近くはありますが、随所にアシエンの息吹を感じさせる一振りとなっています。名称のアイスクーネ (αἰσχύνη / aischunē) は、古代ギリシア語で「恥、不名誉」を意味します。

形状

菖蒲造
… 敢えて分類すれば皆焼か。
… 紫、護拳に近い。
… 黒鮫皮、柄巻はなし。
… おそらくアシエン文化圏の金属製。

仕様

IL/Lv … 465/80
絡繰 … なし
染色 … 不可
入手 … バトル/NPC交換
公式 … アイスクーネ

検分


寸評のとおり、日本刀のていをとったアシエンの刀剣です。とはいえ、未知の技術と素材!で終わらせるのはもったいないですから、これは刀であるとして見ていきます。刀身は複雑な輝きを放ち、明確な規則性は見受けられません。直線状・曲線状どちらの文様もあり、複雑に絡み合っています。あえて分類するならば、皆焼になるでしょうか。へし切り長谷部とおなじ。


峰に印象的な飾り彫りが施されているほか、先端付近はシャムシールやカットラスなどに通じるフォルムであり、独特のシルエットを作り出しています。鎬地は傷のような痕跡が多く見られますが、これは製造上の都合(アシエン的な思念とかそういう)によるものと推測します。全力で攻撃して傷ひとつつかない建物を作る技術力がアシエンにはありますしね。


根本付近には、戒律王ゾディアーク関連で使用されるモチーフの形状が確認できます。他の武器種でも同様のデザインがところどころに散りばめられていますが、ハーデスはゾディアークを信奉していましたから当然ではあります。


重ねは、少し厚めでしょうか。日本刀として考えれば「叩き斬る」系の厚みですが、アシエン驚異の技術力で切れ味抜群かもしれず、案外扱いやすい可能性はもちろんあります。


鐔は存在せず、護拳に近いパーツが盛り込まれています。鞘と一体化した外見のため少々みづらくはありますが、一体感のあるデザインと言うこともできます。詳細は不明ながらも黒色の素材が鮫皮に用いられており、刀にはグリップ力が大事であることは古代人もご存知。



鞘は(刀身も同様に)アシエンゆかりの黒・暗赤・暗紫色でまとめられています。くわえて形状が「手」のようにも見えます。「武器を扱うのは手である」というイデアが盛り込まれた結果なのか、興味深いですね。

群を抜いてという程ではなくとも、目を引く存在なのは間違いありません。微かに光る刀身、インパクトのある配色、生物的な鞘など、見所は多数。そしておそらく「彼の生み出した刀だから」という何よりの個性でもって、これを握る侍もいるのではないでしょうか。そういうの、すごく良いと思います。

逸話


武器名称が古代ギリシア語で「恥、不名誉」である意味について。御存知の通り、アシエンを取り巻くもろもろは古代ギリシアおよび関連神話や創作がルーツとなっています。ハーデス、アーモロートもそう。

では、なぜにそれが本品の名であるのか。侍は「武士の誉」をなにより重視すべきとされます。武士の誉は恥や不名誉とは対極にあり、切腹や滅私奉公などは誉を重視するからこそ産まれる行動です。つまり、侍のあるべき姿、とるべき行動、願うべき結末とは真逆の状態が、恥や不名誉。そのように相反する概念の名が付けられたのは、想像を巡らせてしまいますね。

誉と恥。……光と闇。……勝者と反逆者。

ちなみに、「武士道」や「騎士道」は、それぞれから自然発生したのではなく、定義しなければ守られない代物で、教育啓蒙のために使役者が作り出したとも言われます。武士ならば死して償うべき!騎士ならばロード(主君)に滅私奉公すべき!と。だって、寝首かかれたり領地内で独立されたら困っちゃいますしね。もちろん、普段から体現していた者も存在するでしょうけれど、戦国時代や中世期のあれこれを見る限り、全体としては、ね。世の中そんなもんでござる₍՞◌′ᵕ‵ू◌₎厭だ厭だ。

……脱線ついでに、更に脱線してハーデスについての記事をご紹介しておきましょう!

小話


ハイデリンとゾディアーク。光の戦士とアシエン。いろいろな立場や振る舞い方がありますけれど、自らがどうしたいのかは、自らで決めることができます。ある意味では「彼の形見」となったこのアイスクーネをどう扱うかもまた、自由です。

自由のうえで、自らの意思で、どの道を選択するのか。どの道が続いていくのか。そして、その選択を覚えておくことが大事なのだ……と、アイスクーネは静かに語りかけてくるのです。

2019年10月31日 … 初版公開。

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