1. 刀剣目録
  2. 1267 view|最終更新 21/10/26

漢字のアイテム名をどう読むか問題。

「漢字は複数の読みがある」
「慣用音や慣用読みまである」
「ゲーム内音声で発音されない」

などの理由で、このアイテムや技名はどう読むのが正しいのか……と悩んだこと、一度はあると思います。ない人はかつてあった気持ちで読み進めてほしいでござる。特に刀剣目録を作っている私は、読み仮名とはいえ正確に記帳できないのは尽きぬ悩みです。実例を挙げてみましょう。

「どっち?」

嵐神血刀。ゲーム内音声で嵐神らんしんとされますが、血刀は「けっとう」「ちがたな」のどちらか。
青龍鱗紋刀。こちらも音声は青龍せいりゅうで、鱗紋刀は「りんもんとう」「うろこもんがたな」のどちらか。
不変鋼太刀。音声がないのをいいことに、その材料から不変鋼太刀ミスライトビッグカタナなんて呼ばれていたら。
星切ほしきり。現実世界では織田家の名刀と知られたものの、異世界ゆえに星切スタースライサーとか呼ばれちゃっていたら。

……英語版で推測できますから、いささか誇張気味ではあります。そして、読みが定まらないことでゲーム体験に害があるかといえば、特にないんですね。(正直
なので私は、日本国の名称にまつわる以下の閣議決定をもとに解釈しています。閣議決定ですからね。日本国としての正式回答と捉えて相違のない、重要な決定です。それは、

「どっちでもいいよ」

にっぽんとにほんどっち?どっちでもいいよと回答。

国号がそうなら刀名がどっちでもいっか!(大の字

(大の字になりながら) ただし、どっちでもいいとはいえ、この答弁にもあるとおり「広く通用」していることが求められます。でなければ好き勝手に当て字できちゃいますからね。合意形成って大事なんです。

まとめ

そう考えたとき、血刀は読みの双方が書物で用いられており、どっちでもよさそうです。ランシンケットウはすべて音読みで統一できますが、ランシンちがたなは音訓が混ざるのをどう捉えるかですね。

鱗紋刀は、そのフレーズ自体が現実世界の日本語で広く通用しているとは言えません。ダマスカス的なものはさておき、鱗の紋様をした刀自体が存在しませんゆえ。ただし、北条氏の家紋で有名な「鱗紋(うろこもん)」とほぼ同義であることから、前例踏襲主義で言えばセイリュウうろこもんがたなです。が、音の響きを重視してセイリュウリンモントウでも間違いではないでしょう。

というわけで、ひとまずはどっちでもいいよ!の着地点を得てから、もう一度高く飛び上がってみます。

現代地球世界観とハイデリン世界観

現実世界とハイデリン世界で描写がバッティングした場合、ベースとなる判断基準は「ハイデリン世界が正」です。このブログでも表現の誤謬などを取り扱っていますが、それらはあくまで私が現代地球世界観での見地から述べています。私は現代地球人 (のつもり) ですから、ハイデリン世界観は持ちえません。ある程度はハイデリン世界を知ったつもりではあるけれど、知っていることしか知らないのですから。

一例として、さきほどの鱗紋刀。音読み訓読みとは、かつての日本と中国があのような立場関係で存在したがゆえの産物です。ハイデリン世界で同様の表現があるなら、近似する出来事があったはず。攘夷という語も中華思想が前提にあっての語ですから、そうした機序が必要なんですね。超弩級ちょうどきゅうとおんなじアレです。

脱線: 超弩級のアレとは。

超弩級とは、規格外や桁外れなどを示す慣用句。語源は「レッドノートの戦艦をえる」。つまりこの慣用句の成立には、まず「ドレッドノート級の戦艦」の概念が必須です。

たとえばこの語がフィクション内で使われた場合、まず何らかの建造物を「○○級」と評する文化が下敷きにあり、そのなかで「ドレッドノート級」と呼ばれる格があったと推理できます。ハイデリン世界なら帝国軍に「アグリアス級」とのフレーズが登場します。それなら、使われても説得力がありますよね。

このように、現実世界の慣用句をフィクション世界で使うリスクといった文脈で語られます。ほかにも土壇場とか、そもそもを言えば世界観という言葉自体が誤用だとか、まぁいろいろあるわけです。(丸投げ

ハイデリン世界観を持ち得るのは、ハイデリン世界に暮らす人たちだけ。解像度を上げていえば、ハイデリン世界に暮らす人たちを設定配置する開発スタッフだけです。彼らの決定こそが絶対で、ハイデリン世界の秩序。と同時に、開発スタッフは私と同じく現代地球人 (のはず) です。ゆえに、彼らは私と同じ観点も共有しています。

上述の「攘夷」についても、ハイデリン世界観ではそういうものだ、と言われればそれで結審です。でも、私と開発スタッフが認識を同じくするであろう現代地球世界観でいえば誤りがあるのなら。その線に引っ張られてハイデリン世界観にほころびが出ているなら直したほうがいいよね、のきもち。

つまり?

ハイデリン世界での “それ” を現代地球の日本語に変換すると「嵐神血刀」になるだけであって、現代地球の日本語とのイコールは保証されていません。ユレのある表記、どちらが正しいのかもわかりません。ある意味、その不確実性をこそ楽しむ姿勢も大事なのだろうと思います。

上では『同じ観点を共有している』なんて書きましたが、十人十色、物事の捕らえ方や理解も様々です。赤色と言われて思い浮かべるものは人それぞれで、それぞれに正しい。であれば、あえて明言しないほうが豊かな世界になりそうです。お互いの主張を戦わせるにしたって、ぶつかった以上に尊重しあえれば、きっと素晴らしい。

どちらでもいい、みんな違って構わない。その前提を持ったうえで、自分なりの解釈を持って楽しく観測していきたいですね、という投げっぱなしでこの記事も終わりです!

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