※本記事は侍クエストの核心事項を扱います。閲覧注意にござるよ!
はじめに
本連載「侍の足跡」は、侍ジョブクエストを振り返り、追体験するものです。NPC の発言を網羅し、あのとき光の戦士を取り巻いた状況を、改めて確認していくのが目的。その後、私なりの感想や考察などを書き記しますので、理解の種や他山の石としていただければ幸甚に存じます。
今回は Lv52 で発生する「砂都を蝕む高利貸の罠!」、世直しの旅のはじまりです。[+] を押すと当該シーンの画像がべろんと出てきます。文字起こしはその後に。大変縦長になっておりますのでご注意くださいませ。
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侍Lv52クエスト「砂都を蝕む高利貸の罠!」
私見や考察
貧しくも心優しい娘を喰い物にする悪徳商人と、腐敗した権力者。多くの人が善悪を判断しやすい題材が、ムソウサイ一行最初の世直しでした。「侍への道」および「老剣豪ムソウサイ」は、侍とは何かのベース部分を伝えるものであり、今回はそれらを下敷きとした実践的ケーススタディといえましょう。
今回の最重要テーマは「刀の抜き方」。
(悪徳商人の話を聞き)
これは、これは、無礼を詫びねばならぬな。ワシらには関わりのないことじゃった……。刀を納めよ、Yuki殿。
(悪を見逃すのかと問われ)
こんなところで、いきなり刀を抜いては、事が荒立つだけ。抜刀すべき時分を見極めるのだ。それに、あやつは小物に違いない。ここは、泳がせて大物を狙い、悪を元から断とう。
討つべき悪は何か?を見極めたうえで、必要な時に刀を抜く。小悪の裏に潜む大悪を取り逃してはなりません。これは、ムソウサイが侍の心得として語った内容にもリンクします。
太平の世で刀を持つ侍には責任が伴う。それは、平和を維持すること……。二度と乱世に戻さぬためには、秩序を保たねばならぬ。だが、調和を乱そうとする悪は尽きぬもの。そんな不埒な悪を成敗し、太平の世を護ること。これこそ、刀を持つ者の責務、侍の大義なのである。
娘が連れ去られようとしたとき、もしあの場で斬り伏せていたとしたら。銅刃団の大団長は、その権力でムソウサイ一行を罰することもできたでしょう。そうなれば、救うべき者も救えない。激情と義憤の暴走は、報復の連鎖……つまり、乱世を生みます。力を持つからこそ、力の使い所を誤ってはならないのです。
あのシーン、モモジゴも言うように一度見逃しています。これをもって「義を見てせざるは勇なきなり」と言うこともできましょう。実際、すぐ追えたがために被害はなかったけれど、もし何らかの事情や都合で手間取った場合、助けようとした娘が無事では済まなかった可能性も十分あったんです。
されど「小義を捨てて大義を得る」なのですね。確かに、娘の身は危険に晒されました。けれど冷静な判断の結果、ただその瞬間を助けるだけではない救いをもたらせた。彼女のみならず、ストーンズスロウ貧民窟の人々をも同時に救えたのです。これこそ、太平の世を護る侍の本領ではないでしょうか。
クエスト終盤、モモジゴがフフルパを連れてきた際、ムソウサイは刀に手を掛けてこそいますが、抜いてはいません。このシーンは鮮やかな対比というか、まさにお手本を見せた印象を受けます。……ちなみに、この「刀の抜き方」は今後のクエストでも重要なポイントになってきます。
刀の抜き方。戦闘シーンにおいても居合術が肝となる侍において、名実ともに重要な視点と技術です。悪の蔓延る世を遠ざけるとともに、侍として歩み始めた直後の手習いとして大変効果的だったと考えれば、ワイモンドに大枚を払った意味もあったと言えますね!
次回、参之巻・海都を震わす人斬りの宴!
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