四聖獣の一、白虎から入手できる刀です。白虎の毛並み同様、白と濃紺の色味が鮮やか。鐔がなく、刃文や製造過程などもハッキリとしませんが、独自のフォルムや色使いが目を引く一振りとなっています。
造 … 菖蒲造。
刃 … 直刃?
柄 … 濃紺地に白革巻。
鞘 … 白革巻、金物あり、濃紺の下緒。
鍔 … なし(金物と一体化?)。
IL/Lv … 355/70
絡繰 … なし
染色 … 不可
入手 … 極白虎征魂戦
備考 … アラミタマヨ!
白虎のデザインが存分に取り入れられた刀です。人間の刀鍛冶が作ったものではないと思われますので、造や刃文に関してはあくまで「強いて分類すれば」になります。
柄は、濃紺の鮫皮に白色の革を縫い付けたように見えます。鐔がない理由は定かでありませんが、合口拵でもないため、白虎の美意識的なこだわりが反映されているのかもしれません。
鞘は、陶磁器のような白の土台に柄と同じ白革、そして濃紺の下緒がみられます。剛柔併せ持つといった趣で、アラミタマとニキミタマのような表裏を感じます。
また、鞘は一部開けており、抜刀・納刀に応じて上図のように表示されます。ちょっと珍しい形状。
全体としては、淡い色味にくわえて鐔がないこともあって、白虎当人の振る舞いからは意外なほどスマートというか、シャープな印象を受けます。あのキャラクターからするともっとこう、大きな鐔と金物がドドンとついてガオー!みたいなデザインでも違和感はなかったかも!
しかし、これはこれで質実剛健。落ち着きのある個性で良いですね。
四聖獣は、ストーリーダンジョンに登場する玄武を除き、これまでの蛮神・極蛮神と同様の「征魂戦」なる名目で、冒険者と刀を交えることとなります。そのなかで最初に実装されたのが白虎で、スサノオとはまた趣が異なる独特のギミック、ステージの雰囲気など、四聖獣奇譚の導入として出色の出来だったのではないでしょうか。
征魂戦の目的は、四聖獣の「アラミタマ」を鎮めること。アラミタマ(荒御魂)とは神道の概念で、ニキミタマ(和御魂)と対を成し、神の二面性をあらわします。荒御魂が人間に災いを、和御魂が実りをもたらす側面です。そして、諸々の理由により荒御魂が暴走をしてしまうと、神様なだけに周囲への影響が甚大なので、ヒカセンさんおなしゃーすという流れ。超える力ってべんり!
また、あくまで荒御魂が吹き荒ぶのを防ぎ鎮めるだけであるので、いままでの「討滅」とは違った「征魂」となるわけですね。……もちろん、失敗した際にこちら側の命の保証がないのは同じなのですが。
神の二面性・多面性は日本だけの概念ではなく、例えばヒンドゥー教のシヴァ=ルドラなども該当します。良い人にも悪い一面はあるし、悪い人にも良い側面があるように、神様であっても、白虎のように失敗したり、朱雀のように恋焦がれたり、青龍のように思い悩んだりしてもええじゃないかええじゃないか。
神は完璧だ!疑ってはならないのだ!という信仰のかたちもアリだけれど、八百万の神々を戴く日本とドマの民としては、そのような在り方が心地よくあるのです。
2019年6月6日 … 初版公開。
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