「色指定を間違えました」と言われれば納得してしまいそうなほど、鮮紅の刃が特徴的な一振りです。笄と小柄がついており、現実の日本刀に忠実な外見ながら、抜き放つとびっくり!な刀といえましょう。
造 … 菖蒲造。
刃 … 乱刃。
鐔 … 風雲の意匠。
柄 … 黒染出し鮫柄、風雲の目貫。
鞘 … 黒塗木、茶下緒、石突金物。
IL/Lv … 285/68
絡繰 … なし
染色 … 不可
入手 … 製作/NPC販売
公式 … 水鉛鋼打刀
あまりにもアンバランスであまりにも鮮やかな刃がすべてをかっさらっていきます。詳細は後述しますが、この朱の由来は不明です。さておき、刃の色にさえ目を瞑れば、鈍い輝きを放つ刀身は美しく、鞘から鐔に至るまで、刀として完成された一振りです。
鞘には弁柄色の下緒が結ばれ、笄と小柄もついており、打刀としてはかなりリアルな構成です。下緒の結び方は……わかりません!わかりませんが、結び方はいろいろと存在し、実用に足る前提でオリジナルな結び方をすることもあるそうですので、あまり堅くならないでよいのかもしれません。結び方だけに。
参考として、明確に「結び方まで意識した下緒」を持つ刀に、青龍鱗紋刀があります。
鐔は金地(真鍮?)に銀の雲で、笄と小柄を通すための穴(櫃/ヒツ)があいています。このあたりもリアルな刀に「よくありそう」なデザインです。っていうか見たことあるでござるよこういう鐔。
日本刀は、柄のベースとなる木のうえに鮫皮を貼り付け、さらに滑り止めとして布を巻くことが多いのですが、この水鉛鉱打刀は「出し鮫柄」であり、鮫皮も黒漆で塗ってあるものと思われます。
非常に高いレベルで日本刀らしさを感じるものの、なればこそ一層の強烈な存在感を放つ、鮮紅の刃。そのアンバランスさを御しきることさえできるのなら、良き相棒となってくれることでしょう。
なぜ、こんなに朱いのか。ひとまず水鉛鉱打刀の製作素材を確認しましょう。
・モリブデンインゴット x3
・ゼルコバ材 x1
・タイガーレザー x1
・粘板岩砥石 x1
・ダリウムインゴット x1
ゼルコバ=ヒノキは鞘、タイガーレザーはすこし苦しいですが鮫皮扱いで、粘板岩砥石は研ぎ用とすれば、刃文に関わりそうなのはモリブデンインゴットとダリウムインゴットです。ただ、日本刀の制作工程などを考えると、モリブデンインゴットが皮鉄とみてよいでしょう。ダリウムインゴットは心鉄と予想します。
日本刀の造り方は何パターンかありますが、ふたつの鉄から作るならば「甲伏せ」と推測されます。推測が正しければ、目に見える刃部分はすべてモリブデンインゴットです。
そのモリブデンインゴット、FFXIVではモリブデン鉱とコバルト鉱から製作できます。イメージとしては「コバリオン」などが近いでしょうか。印鑑素材の「コバルトクロムモリブデン」というのもあり、チタンを上回るとかなんとか。いずれも銀色で、非常に硬い=皮鉄に適しているといえます。
そう、モリブデンは銀色。
……この朱は、いったい、どこから……?
同型色違いに、バルダーカタナが存在します。鞘以外の、下緒、鐔、柄、もちろん刃までが色違いです。
個人の好き好きですから、この刀が好きで「愛用している!」という方もおられるでしょうけれど、同様に「刃が朱でなければ……」という方は少なくないと思うのですよね。ベースがとても良いだけにちょっと惜しいというか!
ただ、敵の返り血を浴びたまま……みたいな脳内設定をしておけば解決するかもしれません、なんて無責任な提案でご紹介終わりでございます!
2019年9月25日 … 初版公開。
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